「祭の男」宮田宣也のブログ/明日がもっとスキになる

今,守るべき,つなぐべきこころって何だろう。祭の男,宮田宣也の祭ライフと,祭哲学について。

550kmの旅路を終え,神輿はリオンに到着!しかしここはフランス・・・様々なことが起こります。

トゥールーズからリオンへ。少し到着時間は遅れたもののお神輿は無事届けられました。2年ぶりに盟友ニコちゃんとも再会。

さて、組み立てるぞと思いきや・・・

担ぎ棒は毎回製作するしかない

ヨーロッパのお神輿にて,毎度問題になるのは担ぎ棒。

保管して頂いている担ぎ棒は4mあるため,それを運ぼうと思うと運べるトラックが限られてしまうのです。

その為毎度現地で担ぎ棒を用意しています。

スロベニアでは頼んだ寸法より材木が大分大きかったため,鉋一丁で丸一日かけて仕上げたのは良い思い出笑

今回も,リオンの会場へ担ぎ棒を用意してもらっています。

組み立てる際にはまず担ぎ棒を神輿の台輪に接続するのが必要なので,ジャンピエールさんに連れられて取りに行きました。

するとそこには,厚めの板が4枚。

「4mの材木を頼んだら,これしか無かったんだ。これでも大丈夫だろ?」

「えっと・・・」

届いていたのは,200mm×40mm×4000mmくらいの板4枚。

これでどうしろと笑

しかし,ここは海外。どんなことがあるかわかりません。

「すみませんが,これでは無理なので,半分に割ってくっつけてもらえます?」

フランス人大工さんにお願いしました。

流石に板の状態では担げないしだいいち台輪に入らない汗ので,半分に割ってくっつける,つまり100mm×80mm×4000mmにしてもらえば,何とか台輪には入ります。

丸ノコでビーって切ってインパクトでビス数本打ってからプレーナーかければ,そんなに難しくないだろう〜!

丸ノコがない!

じゃ,よろしくです〜と大工さんにお任せしてみると,まず丸ノコが無いんですね。

ジグソーで切っています。

ジグソーは,ベニヤなど薄いものを切るのには適していますが・・・流石に40mm

もある板をしかも4mもとなると無茶苦茶大変です。

しかもナマクラジグソー,全然切れません。

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板から担ぎ棒を作るの図。若きフランス人大工の情熱を信じるしかありません

これを2本作るのか・・・と僕らは気長に待つことにしました。

海外では,予想外のことやトラブルは多々あります。

これが無いあれが無いと言ってもどうにもならないので,あるものでやるしか無い!

とりあえず何とかなりそうなので,お隣の大漁旗ワークショップの準備を覗いたり会場を散歩したりしていました。

しばらくして行ってみると,何とか切って繋いだみたいなのですが,ジグソーで切ったもんだから切り口がガタガタです。

2枚くっつけると一番高いところと低いところで2cm以上あります。

しかし今回は電動プレーナーがある・・・スイスイ行くはずだ・・・!

プレーナーをかける手つきを見ていると,全然カンナ屑が出てきません。

あれ?刃出てる?

裏を見ると,あんまり出てないどころかこれで最大だそう。

若き情熱の大工。流石に腕がプルプルし始めるころでしょうか・・・!

そこへ現れたナイスガイ!

何とか段差が見えなくなってきた頃(と言っても表面は波打ってましたが)

一度神輿にさしてみよう!

と持って行くと,案の定まだまだ高いところがあってささりません。

ジェンピエールさんも交えてひっくり返したり色々やっていると近くでモンゴルのゲル(日本じゃないじゃん!)を展示しているお兄さんが鉋を持ってやってきてくれました。

日本と違い,押しガンナでしたが,ポンコツプレーナーよりガリガリ削れます。

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カンナがけしてくれるお兄さん。ヒーロー!

こうしてたくさんのフランス人のあたたかさに触れ,丸一日かかってしまいましたが2ほんの担ぎ棒は完成し,台輪に収まりました。

予定していた飾りつけは全く出来なかったので笑

当日神輿飾りつけショーということにして!

タクシーのお迎えの時間になってしまったのでその日は会場を後にしました。

さてついに明日はイベント本番です!どうなるやら!