「祭の男」宮田宣也のブログ/明日がもっとスキになる

今,守るべき,つなぐべきこころって何だろう。祭の男,宮田宣也の祭ライフと,祭哲学について。

【史上初のブルガリア神輿渡御】アレックスとの約束を彼のお父さんへ/2019トリプルアニバーサリー

2019年10月19日,今年の日ブルガリア3つの周年を祝う式典が催されます。

奉祝の行事として,神輿渡御が行われます。

神事を行うのは,新渡戸涼恵神職。

今年4回目となるヨーロッパへ行ってきます!

ブルガリア3つの周年とは

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ブルガリアトリプルアニバーサリーのオフィシャルロゴ

今年2019年は,ブルガリアと日本の外交にとって極めて重要な年となります。

①交流開始110周年

②国際関係樹立80周年

③国際関係再開60周年

実は数年前までブルガリアと日本の国交樹立した年は定まっていなかったようなのですが、2017年、国交樹立の年が1939年と両国間で定まったそうです。

この事実は外務省のHPにも記載されています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/c_see/bg/page23_002312.html

ブルガリアの盟友、アレックス

しかし何故ブルガリアなのか。

それはひとえに、盟友アレックスの存在です。

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小田原で神輿を担ぐアレックス

アレックスは,スロベニアのビド,リトアニアのミルダと同じように筑波大学で学んでいた留学生です。

彼は4年間筑波大学で学び,神輿を一生懸命に担いでくれました。

彼と過ごしたたくさんの特別な日々。

神輿が大好きで,日本が大好きで,思いやりがあってちょっぴりシャイな彼は,日本に就職することとなりました。

アレックスの父の病気

横浜の会社に就職し,日本に住みながら働くことになったアレックス。

住むところも決まり,生活を楽しんでいました。

しかし急な連絡が。

「父の病気が悪化した。多分もう日本には帰ってこれないと思う。帰る前に,もう一度会いに行くよ」

実はそれまでも,父の病気のことで何度か祖国ブルガリアへ帰っていたことがありました。

しかし今回は,今までとは違います。

アレックスはブルガリアへ両親を支えるためにブルガリアへ帰ることになりました。

「チャンスは今年しかない。必ずブルガリアで神輿を上げよう。」

アレックスは帰国前日につくばの僕の家まで来てくれました。

神輿はいつしか彼らの夢になる

ベルリンのあやちゃん,スロベニアのビド,リトアニアのミルダ,そしてブルガリアのアレックス・・・・。

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アレックスとの約束


フランスに神輿があることで,いつか自身の故郷で神輿を上げることが彼らの夢になり,僕は何度もその実現の瞬間に神輿とともに立ち会って来ました。

数年かかることもあるけれど,彼らの一生懸命と,神輿を愛する気持ちが彼らを裏切ったことは一度もありません。

不思議だけれど,神輿はいつしか彼らの夢になり,彼らはその夢に向かい奔走し,奇跡を簡単に起こしてしまうのです。

祖父の神輿が大切な仲間の夢になり,それを共に実現できる慶びは,いつでも人生最高の瞬間です。

神輿は必ず誰かを元気にしてくれるから

今まで何度神輿を担いで来たのかわかりませんが,いつも言えるのは,神輿は必ず誰かを元気にする力があること。

担いでいる人も,見ている人も,その神輿の力が大きければ,必ず元気にする力があるのです。

僕自身も何度も神輿から元気をもらったし,祖父が病気で倒れた時も神輿を作り上げることで元気になってもらおうとしたこともありました。

東日本大震災の時,復興商店街でお神輿が上がった時も,たくさんの人たちが涙を流して喜んでくれて元気になってくれたことは忘れられない思い出です。

今回も,アレックスが情熱をかけて上げる神輿が,誰かを元気にして欲しい。

彼の両親が,自身の息子が日本に行って感動を得たお神輿を自身の故郷へ誘致して美しく担ぎ上げられる姿を見て,少しでも元気になってくれる手伝いが出来れば本当に幸せです。

神職の涼恵さんと

今回の式典で神事を行ってくれるのは,神戸三宮にある小野八幡神社神職の涼恵さんです。

涼恵さんは神職でありながら歌い手でもあり,全国の各神社での奉納演奏もしています。

【涼恵プロフィール】

ブラジル・サンパウロで生まれ、帰国後は東京、青森、神戸で育つ。 
幼い頃から神社で育った彼女は、自然の語らいに耳を澄まし、言霊を唄うと評される。

彼女が作詞作曲を手がけるオリジナル作品は、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの洋楽器に箏、太鼓、龍笛、神楽鈴といった雅楽や邦楽器を取り入れた独特の音楽世界を創造し「自然とヒトとの関係」、「ヒトとヒトとの関係」で生じる感謝や葛藤を唄う、世界にたった一人の神職の唄ひ手として絶大な支持を受けている。

平成18年、日本の文化・習慣を広める神主として、唄ひ手として一年間NYに渡米。
同年開催された世界宗教者平和会議(WCRP)の第八回世界大会では、小泉首相(当時)の前でオープニングソングを歌い拍手喝采を浴びた。

平成19年にはカーネギーホール(NY)でリサイタルを行ない、スタンディングオベーションを受け、その音楽性に国境のないことを証明した。また彼女の歌声はイギリスの音楽家『1 GIANT LEAP』(前作グラミー賞ノミネート)の心を動かし、彼等の新作CD&DVD『What About Me?』に唄と祝詞でコラボレートし、平成20年UKを皮切りに世界各国で発売される。

同年ブラジル・サンパウロにて移民100周年記念コンサートを成功させ、翌年、ロシア・ウラジオストクビエンナーレ開会式にて歌唱披露し、地元メディアでも高い評価を得るなど 国内外の人々に深い感銘を与えている。
唱歌や童謡や手遊び歌をメインとした親子コンサートや講演会などその活動は多岐にわたる。

平成30年、神道文化会より神道文化賞を受賞。

旧姓・新渡戸涼恵。武士道の著書であり旧五千円札の新渡戸稲造は縁戚。

 

昨年は,スロベニア首都リュブリャナでの神事も行ってくださり,女性神職として華やかな式典を行ってくださいました。

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スロベニア首都リュブリャナ,三本橋広場にて

 

僕の地元のお祭りへも遊びに来てくださったり,僕も涼恵さんの実家である小野八幡神社のお神輿を担ぎに行かせてもらい,素晴らしいご縁の中で日本とブルガリアの記念をお祝いすることが出来ることを光栄に思います。