さて、先日TBSの『マツコの知らない世界』でお神輿の楽しさをお伝えできればと思い、出演させて頂きましたが、お神輿を担いだことのない人がどうすれば担ぐことが出来るのか。
例えば今年も5月に行われる浅草三社祭のような有名なお祭は,どのようにすれば担ぐ事が出来るのか?
まとめてみようと思います。
お神輿の種類
お神輿にも,種類があることをご存知ですか?
それは形や担ぎ方、と言うことではなくてどこが所有しているか、ということです。
外から見ると全然わからないと思うので、整理してみましょう。
①神社が所有しているお神輿
「神社神輿」「本社神輿」と呼んだりします。
神社のお祭りの場合,神社から神様にお乗り頂き,街を周り、また帰って来るので「お祭り」のメインの行事として使用されます。
例えば三社祭では40基近くお神輿がでますが,神社所有のお神輿は3基のみです。それぞれ"一宮""二宮""三宮"と呼ばれ,三社祭宮出の朝は4時頃から浅草寺境内外に並び,数千人が集まります。境内は警察や機動隊に囲まれ,担ぐ事が出来る時間,場所も正確に区切られているため,はぐれないよう前の人の肩について,許された一瞬を担ぎます。
交代時スムーズでないとトラブルの原因となるので,喧嘩もしばしば。
常に周りから警察が目を光らせています。
対して,湘南、茅ヶ崎で行われる浜降祭も多くのお神輿が出ますが,全て別の神社から来た神社神輿です。
②町会が所有しているお神輿
「神社神輿」に対し「町会神輿」と呼ばれます。神社の周りにある町内会や自治会などが所有します。
普通,三社祭で神輿を担ぐ,と言った場合,担ぐ神輿はこちらがメインです。半纏も町会ごとに用意され,信頼関係があれば借りる事が出来ます。
神社神輿は町内渡しと言って各町内に引き継がれていきます。
神輿会同士のつながりや,住民との関係性が重要になってきます。
③神輿会が所有している神輿
神社や町会とは別に、お神輿好きな人たちで集まって会を作ることがあります。それを「神輿会,同好会」と呼び、そのチームが所有している神輿があります。
こういったお神輿は、地域の祭の他、イベントなどにも登場します。
神社、町内会などは多くの人が関わっているため神社の祭以外ではそう簡単には動かすことが出来ないため、こういったお神輿が活躍します。天長節奉祝祭、明治神宮の建国祭神輿パレードなどで多く見ることが出来ます。
④その他
①〜③とは別に,個人所有のもの,お寺や企業が所有しているものがあります。
お神輿を担ぐには
それでは実際にお神輿を担ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
お祭りは基本的に誰でも参加することが出来るのですが,窓口が大変少ないです。
そして,わかりにくい。
目の前でお神輿が担がれていても,いきなり入ったりするとトラブルになります。
地元の人達が時間をかけて大切にして来た文化ですので,失礼の無いよう,きちんとした方法でお祭りに参加しましょう。
お祭りに参加するには,「どこに挨拶するか」が大変重要です。
頭に入れておかなければいけないのは,
お神輿やお祭りは地域にとって極めて重要な行事であり,万が一トラブルが起き,今後祭りが遂行出来なくなる,という事を大変気にしています。そのため,あなたが誰であるか,という事が保証される必要があります。
実際にケンカやケガなどで訴訟が起き,祭りが変化してしまったという例もあります。
そのためにきちんと挨拶し,誰かの知り合いである,とかどういった人なのか、とかがわかれば地域のお祭りに参加することが出来ます。
①神社
神社のお祭りの場合,主催は神社です。
お神輿だけでなく,地元の代表の人達(氏子総代)と協力しながらお祭り全体の運営を行なっています。
神主さんがお神輿に携わっていない(地元の人達に任せている)ことも多いですが,相談すればたいてい教えてくれます。
②町内会,自治会
神社に直接関わっている氏子総代とは別に,そこに住んでいる人達がいます。
町会神輿を担いでいる人たちは,大体その地域に暮らす一般の人です。
青年会や町内会などの組織を作ることもあり,地域の盆踊り,餅つき,運動会など地域に関わることを積極的に行なっていて年中行事があります。
サラリーマンだと平日融通が効かないので,個人商店や地域のお店の人が多かったりします。
地域の食堂のおやじがお神輿好きで誘われて担ぐことになった,なんてこともしばしばです。
③神輿会
神輿好きが集まった同好会として,神輿会があります。神輿会に所属すると,会で付き合いのある場所であれば担ぐことが出来ます。
しかし,神輿会によっては付き合いが大変であったり,他の神輿会と対立していたりすることも少なくなく,逆にお神輿が嫌いになった,なんてこともたまに聞くのでよく調べてから行くと良いでしょう。
こういったところに挨拶に行き,半纏を借りる,もしくは誰かに間に入ってもらい紹介を受ければ,お神輿を担ぐことが出来ます。
どちらにせよ,お祭りに参加する場合,誰かに頼らなければ参加することは出来ない事が多いです。
誰かにお世話になったら,きっちりとご挨拶しましょう。
大切なのは,嘘をつかないことと,きちんと挨拶すること
現代風に,インターネットからイベント情報を探して参加ボタンを押せば参加出来る,みたいなインフラがお祭りにはありません。
お祭りは,地域の人たちが数百年,時には先年以上守って来た行事なので“よくわからない人”というのを非常に警戒します。
例えば,ケガがあったとか,ケンカがあったりして訴訟、なんてことになった場合今のご時世簡単に祭りは無くなってしまいます。
その一方で,深刻な担ぎ手不足により祭りの継続が危ぶまれている現実もあります。
実際に例えば三社祭であっても本当に地元の人だけで行っているわけではなく、他地域からの応援に頼っている部分も多いです。以下、参考記事。
都内の祭、例えば新宿や渋谷であっても、昔からそこにずっと住んでいる人は少ないですよね。
特に都会では住宅事情の変化により企業は多くても古くからの住民が少なくなってしまった、という状況が多いのは想像に難くありません。
ラブコールを送りたいけど送れない,ということが良く見受けられますが,受け入れる方も,参加する方もしっかりした心がけでないと祭りの未来はありません。
特に,外から参加する場合,地域の神様,大切な行事に敬意を払い,里の人たちにはきちんと挨拶し,そして参加すると言葉にしたら必ず参加する,嘘をつかない,という事を心がけるべきです。
こちらにも,そのあたりの事が書いてあります。
祭についてもっと知りたい!方は
お神輿が担げるかどうかは「縁」ですが、地元に祭があったり、地域で祭好きな人がいたりすればまず相談してみることから始めてみてはいかがでしょうか?
こちらでも情報発信していますので、ぜひ!
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もう、絶対に担ぎたい!という方は
私たちは、祭エンジンという活動を通じて10~30代の祭好きのコミュニティを作っています。祭に行くだけではなく、神社清掃の活動や、地域のにぎわいづくり、ボランティアなども積極的に行い、祭を通じて楽しく和を広げています。
祭が大好きな仲間たちが多くいますので、そこで仲間を作り一緒に神輿を担いでみる!ことも出来るかもしれません。
まずは公式ラインから、各地の祭情報をゲットしてください。
皆さんのご参加もお待ちしています!
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