「祭の男」宮田宣也のブログ/明日がもっとスキになる

今,守るべき,つなぐべきこころって何だろう。祭の男,宮田宣也の祭ライフと,祭哲学について。

祭の1日を作るためには,残りの364日を考えなければいけない

祭シーズンが終わりました。

年末,年明けに向け色々と準備をしています。

1年に1度のお祭り,その一日は華やかでとても楽しいものです。しかし,現在様々な場所でお祭りが衰退しています。

その1日を継続するためにはどうすれば良いのか?

それは,祭の1日に注目していても解決はしません。

残りの364日。そこに本当の鍵があるのです。

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ハレの日の祭は,日常の積み重ね

お祭りが行われる全国様々な地域。

その地域ごとに,様々な日常があります。

人の暮らしやコミュニュケーションが地域を作っています。

お祭りが大変盛り上がっている,というか本当に素晴らしい祭だな,と感じるところは,お祭りの内容もそうなのですがやはり日常の素晴らしさにあるような気がします。

こちらでも書きましたが

nobuya.hatenablog.com

「誰と祭するか」に主眼をおけば,やはり重要なのはその日以外のコミュニュケーションであることに気づきます。

地域で行うお祭りの場合,祭の1日だけでなく様々な行事を同時に行なっていたりします。

消防や,町内の清掃,正月の準備など,普段から様々なことを協力しているのです。

そこに,祭を作っていくための鍵があります。

「1日だけ神輿担ぎに行く」外の人間には出来ない

お祭りを盛り上げる,ということに注目するならば,その1日にどうやって人を集めて・・・とか,どんな催し物をして・・・。

とか,そういったことに目を向けがちですが,実は祭が充実するかどうか,またその祭が未来へ向け継続できるかどうか,にはあまり大きな意味を為しません。

それよりも,祭以外の日に地域,もしくは地域外でもどんなコミュニュケーションをして行き,どんな人と関わるかの方が重要です。

当日10人外部の人間を呼ぶよりも,地元の若者が祭に一人きっちり関わってくれることの方が,祭の未来を作って行くにあたり極めて重要な事となります。

いつも仲良くしている仲間たちと一緒に一年に一度お祭りが出来る事,そしてその約束を守り続けて行く事,それこそが祭の最高の魅力なのです。

「お祭り騒ぎ」は,本当に表面的な祭の一面であって,継続し,その祭を共に守っていく仲間となる事で初めて祭の魅力を知る事が出来ると言えます。

同志である事

僕も様々な祭に関わらせて頂いていますが,僕はその地域に深く参加することは出来ません。

そこに住むことは出来ないので。

しかし,各地域の祭を守り続けて行く人たちを同じ志を持ち,日常を歩むことは出来ます。

僕は各地のアニキたちが自身の故郷の祭の誇りを持ち,守る覚悟をもって日々過ごしていることに大きな勇気を頂いています。

全国の小さな祭が消えていっていることは事実なのです。

しかし,それを何とか出来るのは,絶対に地元の人たちです。

その地域が本気になって祭に取り組まなければ,祭の未来を構築する事は出来ません。

地域の祭,同時にその地域を背負って行くことは極めて困難です。

しかし,そこに覚悟を持って今の時代の祭の在り方に答えを出すこと。

それは,祭に関わる全ての人たちの力で見つけていかなければいけないのでしょう。

そのためにも,僕はまた明日から日常を精一杯生き,さらにそういった同志たちと情報やノウハウを交換しながら来年の祭を考えて生きます。