「祭の男」宮田宣也のブログ/明日がもっとスキになる

今,守るべき,つなぐべきこころって何だろう。祭の男,宮田宣也の祭ライフと,祭哲学について。

神様はいなくてもいい。みんなの夢を集めよう。それがきっと,「神様」になるから。〜僕が夢みこしを作ったわけ〜

神様が神様であるのは,人の想いがずっと集まって来たから。

おみこしは,「ひとりじゃあがらない」から,人の想いを集めることができます。

もっともっと,たくさんの気持ちを集めることが出来たら。

新しい「お祭り」をつくることが出来るんじゃないか。

僕はおみこしの新たな可能性を探ります。

その名は,「夢」みこし。

東京都市大学二子玉川キャンパスオープン

大学のキャンパスオープンに,みこしを上げたい。

そんな相談を受けました。

お神輿とは本来,神事に使われる物ですが

nobuya.hatenablog.com

現代ではたくさんの神事や神社とは関係ないイベントで使われたりもしています。

お寺におみこしがあったりもします。

なので,こういったイベントでおみこしを上げることは特に問題ないのですが,僕はどちらかというと,「賑やかし」や,「ショーケース」で使われるのは少し悲しいし,そんなおみこしは上げたくないな,と思ってしまいます。

大学オープンイベントをお祭りにするために,必要なのは何なのか,考えてみました。

必要なことは,気持ちを集めること,そしてつないでいくこと

新しいキャンパスの名前は,「夢キャンパス」

僕が考えたのは,「夢みこし」でした。

予算も時間も無い。

だけど祭りがやりたい。

僕は宗像大社の神主さんの言葉「みこしなんて丸太一本でいい」

nobuya.hatenablog.com

を思い出して,製作してみることにしました。

大切なのは,人の気持ちが集まること。

神様を持ってくるとか,立派な神輿を作るとかじゃない。

僕は,人の「夢」が集まる箱を作ってみました。

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集まった「夢」の短冊

僕は,都市大学側に,短冊に夢を書いてもらって,たくさん集めて!と頼みました。

僕が作ったみこしは,本当に簡素なものです。

担ぎ棒がささるだけ。

だけど,そこには,たくさんの「夢」が取り付けられるようになっています。

学生が書いてくれた夢。

そして,通りすがる人たちが書いてくれた夢。

そんな「想い」がたくさん集まったみこしは,きっとそれがただの箱でも,大切な物になるはずです。

だから僕は,そんな「夢」みこしを提案しました。

たくさんの気持ちが集まるなら,みこしは限りなくシンプルでいい。

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「夢」溢れる子供達の行列

僕も書きたい!

あたしも書きたい!

僕は二子玉川のモールの真ん中に,夢みこしを置いておきました。

すると,子供達がかけよってきて,みんなで夢を書いて行きます。

行列まで出来ました。

集まる,「夢」。

子供達,学生,親御さんまで,400近くの夢が集まりました。

そんなたくさんの夢が集まったみこしは,もうただの箱じゃない。

たくさんの想いを視覚化し,担ぐみんなも,襟を正します。

神様を呼んできたわけじゃない。

だけど肩の上にある400超の想いと笑顔は,大切な大切なものなのです。

それを担ぎ上げる担ぎ手は,どこまでも一生懸命でした。

汗だくになって,声枯れるまで担いでくれました。

数百の「夢」を背負っているから・・・。

僕はまだまだ,お祭りの本質を探っています。

だけどこの日は,みんなの力で,お祭りを創れた気がしました。

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